こんにちは、加圧&ボディメイクスタジオKの勝村です。
最近、クライアントさんとのセッション中にこんな会話がありました。
「骨盤って開かないんですか?」
以前からある“骨盤が開く”問題。
この手の話題は、整骨院やエステ、SNSなどで頻繁に登場するキーワードですね。
まず結論からズバッといきます。
結論:骨盤は基本「開きません」
これが医学的・解剖学的な事実です。
もう少し正確に言えば、「骨盤の関節が広がる・開閉する」なんて現象は、出産時を除けば基本的にあり得ません。
10年以上前に、あの東大名誉教授に言われた一言。
このテーマについて話していたら、10年以上前、
東京大学の石井直方名誉教授から直接ご指導いただいた時の言葉を思い出しました。
「骨盤は基本、開かない。開くとしたら、それはホルモンの作用で出産時か、靭帯の損傷など異常時です。」
とても丁寧に解りやすく、でもはっきりとした口調で仰っていたのが強く印象に残っています。
じゃあ、なぜ「骨盤が開いている」と感じるのか?
多くの人がいう「骨盤が開いている感じ」というのは、
実際には以下のような錯覚や筋肉バランスの問題から来ていることがほとんどです。
感覚 実際の原因
骨盤が開いている気がする→姿勢の崩れ、筋力の左右差、中臀筋や腰部筋の緊張など
ズボンがきつくなった→脂肪の増加・むくみ・腹部の張りなど
足が外に開いている→股関節外旋筋の緊張、中殿筋のアンバランス
腰が不安定→体幹の支持力(腹横筋・多裂筋など)の低下、
などなど骨盤が開く、開かないというより骨盤周りにつく筋肉などが原因のケースが多いですね。
出産時は例外:ホルモン「リラキシン」の影響
ただし、出産前後だけは例外です。
妊娠後期〜出産にかけて、「リラキシン」というホルモンが分泌されます。
このホルモンは恥骨結合や仙腸関節の靭帯を一時的に緩め、骨盤を柔軟にします。
産道を確保するため、数mm〜最大1cm前後まで恥骨が広がることも。
この一時的な緩みを経て、産後は数週間から数ヶ月かけて自然に元の状態へ戻るのが一般的です。(※個人差はあり)
余談ですが僕たちパーソナルトレーナーが妊婦さんをセッションする場合でもこのホルモンの影響により妊娠後期に靭帯が不安定になることを考慮しなければなりません。そして出産後の産褥期でもその影響は残りますのでレジスタンストレーニングは産褥期後に行って頂くようにしております。
産褥期の骨盤「戻り具合」について
産後の骨盤の状態(いわゆる「戻り具合」)は以下のように変化します:
- 産後0〜6週間(産褥早期):リラキシンの分泌は減少しますが影響がまだ残っており、不安定な状態。
- 産後6〜12週:ホルモン分泌も落ち着き、靭帯の緊張も回復してくる。
- 産後3ヶ月以降:個人差はあるが、適切な生活・運動によって安定しやすくなる。
整骨院やエステで「骨盤が開いている」と言われたら?
もし整骨院・エステ・パーソナルトレーナーにこう言われたとしましょう:
「骨盤が開いてるから太りやすいですね!」
……その人は以下のどちらかです。
- 知っているけど世間に合わせてそう言ってる(つまり、嘘)
- 本当に知らない(つまり、無知)
1の世間への迎合ケースは施術者側の性格にもよりますが僕的にはクライアントさんとの信用信頼関係を重視するのでそういった表現には慎重になります。
のちのち本当のことを知った時「このひと、知らないんじゃないの?」と思われるリスクもありますし
何より今はネット検索やAI活用ですぐにメッキは剥がれます。
そんな中、AIにも負けない人間同士の信頼関係というものを僕は重視していきたいと常に考えています。
骨盤ケアというより骨盤周りのケア
本当に必要なのは、骨盤を開いたり閉じたりすることではなく、
- 骨盤を安定させる筋肉(骨盤や股関節に関わる筋肉など)を再活性化すること
- 姿勢と呼吸の質を整えること
- 日常生活や運動習慣の中で“安定した骨盤”を保つこと
が必要で大事なのではないでしょうか。
まとめ:骨盤は「開く」んじゃない、「感覚がそうなる」だけ
- 骨盤が物理的に大きく開くことは、基本的にない
- 開くとすると出産時のホルモンによる一時的な影響だけが例外
- 「開いて見える」=姿勢・筋肉のアンバランスの結果の可能性
- 骨盤ケア=骨格矯正よりも筋肉の再教育が重要
骨盤の開閉うんぬんの前に、まずは身体を正しく知ることが、遠回りのようで最も近道ですね。
今後も上記のような都市伝説議題を取り上げていこうと思います!