値上げについての考え方★

世間はトランプ関税でちょっとネタが古くなってしまいましたが「値上げ」について最近かなり注目が集まっています。
フィットネス業界では値上げなのか、競争による値下げなのか、論争が分かれているところです。
ではフィットネス業界ではどちらの考え方が現在にフィットしているのか?今回はこの業界の価格設定について記事にさせて頂きます!

参考までに当施設の料金表はこちら

【インフレだから値上げ!?】

昨年に行ったセミナー、「パーソナルトレーナーの為の経営戦略」のセミナーダイジェストにてSNSに流した記事を下記にまず纏めます!

「ここ最近の国内インフレ率の上昇となり、それに合わせてコロナ前までより値上げしやすい環境になっています。では僕たちパーソナルジムもその波に乗っかり「さぁ!値上げだ!」となる前に一度立ち止まって考えてみる事も必要かと思います。
まず世間の肌感はここ2~3年程は政府発表の2~3%の物価上昇ではなく2~3割、下手すると1,5倍位に感じている人もいるはずです。
それはコアCPIなどで価格変動しやすい生鮮食品を抜いている為であり、生活に必要で嫌でも最低限買わないといけない生鮮食品などは元々値上げがしやすい環境にあります。
なので一般人が感じる物価上昇と政府機関が打ち出している数字との差が出るわけです。
で、「そんなのわかってるけど賃金も上昇(5%超)してるから値上げしてもokなんだよ」という流れになりますが近年の実質賃金は約2%減少(2022,2023)してます。
という事は富裕層を除き、生きるために絶対必要な衣食住はホールドして、お金を使う優先順位からして何を削るか、、という問いに入りますよね。
パーソナルジムは世間的には割高で生活に根付いている人以外では比較的削られやすい項目になります。
ではそのタイミングでの値上げを考えてみてください。今なのか、それとも実質賃金なども上がりだし本当のインフレ社会に転換してからマイルドに値上げすべきか。」

上記の見出しを軸に今日の記事を下記より今回の課題を2つ掲載したいと思います!

①何を提供するかによって違う

モノ、サービスの年度別値上げグラフ

後藤達也氏noteより

上記の画像は後藤達也氏のnoteより拝借したものですが上記のように「もの」と「サービス」では値上げ具合に大きな差がありフィットネス業界、特にパーソナルトレーニング業界は「もの」ではなく「サービス」に近くなります。
まず値上げ要因として大きく2つに分けると
コストプッシュ(材料費、人件費など)
ディマンドプル(景気上昇や需要の高まり)
に分かれます。

で「もの」「サービス」毎にどちらの要因が大きくなるかというと

もの・・・・・仕入れや人件費、光熱費などの要因が大きい。スーパーでの野菜やお米などが解りやすい例となります。
サービス・・・人件費の要因は大きいが仕入れなどの影響が少なく需要に左右されやすい。パーソナルトレーニング業界はこれ!

値上げを良い値上げ、悪い値上げで捉えるとコストプッシュはどちらかというと悪い値上げディマンドプル良い値上げと言えるでしょう。

上記を加味すると「もの」(コストプッシュ)の値上げより「サービス」(ディマンドプル)の値上げの方が良い値上げと言えます。

という事はパーソナルトレーニング業界はサービス(ディマンドプル)の値上げなんで良い値上げじゃないか!というのはちょっと待った方が良いです。

②需要と供給のバランスを感じ取る

モノ、サービスの年度別値上げグラフ

後藤達也氏noteより

上記に掲載したグラフを見ても解るように現在は「もの(5,7%)」より「サービス(1,3%)」の方が明らかに低いです。
マクロでみれば世の中はコストプッシュ型の悪い値上げの方が押している状況でディマンドプルのような景気の良さや需要が供給を上回る状況での値上げにはなっていないと判断して良いのではないでしょうか。

逆に言うとコストプッシュ(材料費、人件費高まり)ではなくディマンドプル(景気向上)でないとフィットネス業界は値上げしてはいけない!と見ています。

特にフィットネス業界では24時間ジムの参入やパーソナルトレーニングジムの多様化などで飽和状態にあります(利用者目線では良いですが、、、)。需要の高まりも強く感じる一方、供給の増え方はそれを上回る状況です。あまり詳しくはないのですが美容整形業界にも似ているかと勝手に思っています。

で、上記の美容整形業界にも共通していえる事だと思いますが急速に増える事によって未熟な施術者による特有の技術の低下、が懸念されており、それは長期目線でいうと淘汰に繋がります。簡単にいうと落ち着くまで待つ。という事ですね。

無理にどうこうできるわけではなくこのような現象は必ず自然淘汰されていきます。(ただパーソナルトレーニング業界は参入障壁が低いため時間がかかります

という事で利用者目線では歯痒いですが5~10年程すれば自然淘汰とコモディティー化により供給側のクオリティーも上がると見ています。

 

結論・当施設の値上げの考え方

今、このブログを見て頂いている当施設の会員様からすると「じゃあここは値上げするのか、しないのか?!」と不安に感じてらっしゃる人もいるかと思います。
そういった人にまず結論からいうと「正直わかりません」という答えになります。
現時点で当面値上げ予定はありませんが、世の中のインフレ度合いが増しマクドのビッグマックやコンビニのサンドウィッチが1,000円超えなどになる世の中も考えられますし直近のトランプ関税によって世界の経済が大きく変わる可能性も考えられます。

ですが現時点ではディマンドプルが見受けられる状況ではないので当施設はインフレ下でも値上げ予定はありません。

大阪・難波の当施設「加圧&ボディメイクスタジオK」ならびにトレーナー・勝村は加圧トレーニングがブームの時代から利用者側が納得してお支払いできる料金設定を常に心掛けていました。「なんか損してるなぁ~」や「このセッションでこの価格はもったいないなぁ~」といった価格設定ではなく価格以上の価値を感じてい頂けるパーソナルジムを心掛けています。

今後も利用者目線で継続していきますのでどのような世の中になってもご安心ください!