ケンシロウの指パキ
若い世代の人はもう知らないかもしれませんが「北斗の拳のケンシロウ」が戦う前にやる“指パキパキ”。
トレーナー的に説明すると「関節の中の気泡の音」と言われますね。
あれを厳密に説明すると・・・
まずグッと勢いをつけて指の関節を広げようとすると、関節が瞬間的に広がり、それにより内圧が急激に低下。それによって溶けていたガスが一気に分離して空洞(キャビティ)ができる→ この瞬間に「パキッ」と鳴る
つまり、よく勘違いされる気泡が弾ける、という現象より減圧による気泡の生成音となります。(高速撮影MRIでも「音の瞬間に空洞が生まれる」ことが確認されています)

北斗の拳より引用
では、それとは別で、
スクワット中に膝が1レップごとにコキコキ鳴る人も同じく「気泡の音」なのでしょうか?
ここは結構現場でもよく誤解されます。結論から言うと ほとんどの場合は別物です。
意図的に指を鳴らす仕組み(ケンシロウバージョン)
このケースは上記の説明の様に
指を引っ張る→関節内圧が急に下がる→ガスが分離して空洞ができる→「パキッ」と鳴る
という流れでしたが、ここで重要なのは一度鳴らすとしばらく鳴らない こと。
これは空洞(気泡)が関節内に残るためで、再び鳴るまで十数〜数十分かかります。
つまり
気泡由来の音は連続では出ません!
で、ここから良く勘違いされるスクワットなどで毎レップ膝などの関節が鳴る現象について説明していきます。
スクワットで毎回鳴る膝の音の正体(ケンシロウとは別物)
スクワットなどで毎回同じ位置で鳴る「コキッ」や「コクッ」という音これは気泡では説明がつきません。
上記の気泡説なら1回目で気泡は作られ、次に鳴るまでに相当な時間を要するからです。
では何が起きているかというと関節の中で「何かが動いている」音で主なパターンは下記になります。
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お皿(膝蓋骨)がわずかにズレて戻る
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軟部組織が挟まって抜ける
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腱が骨を乗り越える
-
軟骨表面の摩擦などなど
つまりこのケースでは「音=内部での機械的な動きの結果」ですのでここを「気泡ですね」で片付けるのは正確ではありませんね。

勝村目線!
ケンシロウverではない方で、
問題になりにくい(気にしなくてOKな)ケース
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痛みがない
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腫れがない
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可動域制限がない
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力が抜けない
上記の場合は過剰に不安視する必要はなく基本的にトレーニング継続OKの判断で良いかと考えます。
ただわざと鳴らす動作はNG(過度に同じストレスを繰り返すので)
注意が必要なサイン
ただ、以下の症状が出てくると話は別です。
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引っかかりがある
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動作中、ガクッと力が抜ける
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徐々に違和感が増える
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痛みがあったり運動後に重だるい
これは単なる音ではなく関節がブレーキをかけている状態かも知れません。筋力の問題ではなく関節を守るための反射。
つまり音は原因ではなくサインです。
音があるから危険なのではなく、関節に負荷のかかる状態で同じ動きを繰り返すことが問題です。
で、今回の勝村目線ではその良くない音が出たときの対応まで深堀ります!
その良くない音が出た場合は鳴ってるままずっと続けない。まずは鳴らない動きに作り直す。
例でいうと・・・
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痛み・ガクッとする → 中止、もしくは軽くする
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可動域を浅くする
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フォームの修正(膝の向き・股関節主導・体重のかけ方・タイミング・動作スピードなど)
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軽負荷で再学習
上記を試しながら原因の追究もおこなってみる。トレーナーは病名の特定は基本できませんが「どんな動きで鳴るか」は特定できるで、
角度・荷重・方向・速度など
この再現条件を見つけて鳴らない動きへ修正するのが最初の対処の仕方になるかと考えます。
最後に・・・
ごっちゃにしたらいけないのが「ケンシロウの指パキ」と「スクワットの膝のクリック音」これは間違いなく別物です。
単純な見分け方が下記になります。
一回鳴ったらしばらく鳴らない → 気泡(ケンシロウver)
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動くたび毎回鳴る → 機械的な関節運動(ケンシロウじゃないver)
トレーニングでは「音を消す」より「無理な動きを繰り返さない」これが一番大事ですね!