下記ブログ記事はnoteにて5月12日に公開しております。最新の記事はnoteにて公開しておりますので是非ご覧ください!→勝村note
さて「プロテインが手に入らない!」なんていうと「大袈裟だ!」と思われるかもしれませんが、
・最近のプロテインの高さ
・WPIのような、より手のかかる商品が売り切れたまま
そういった状況を皆さんも肌で感じ始めているのではないでしょうか?
実は、単なる円安、インフレだけではなく、世界規模で起きている構造的な問題なんだということ。
先週の、産経新聞が報じた記事を参考にいつものように「勝村目線」も交え、わかりやすく整理してみます!
・産経新聞が報じた「プロテイン値上げ」のニュース
2026年4月29日付の産経新聞に、こんな記事が出たのをご存じでしょうか?
「タンパク質補給のプロテインが値上げ、供給不安 米国の『やせ薬』ブームで原料確保難しく」
この記事の内容を要約すると、以下の通りです。
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日本のプロテインは原料のほとんどを輸入に頼っている
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最大の供給地・米国で原料確保が難しくなっている
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大阪のメーカー「アルティメットライフ(グロング)」は、希望量の約2割しか買えなかった
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明治のザバス、グロングなど主要ブランドが次々に値上げ
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アルティメットライフによると、原料コストは参入時の4〜5倍
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で最大の理由が「やせ薬で原料不足」という理由です。
これだけ聞くと「???」ですよね。価格上昇の主な原因はGLP-1(やせ薬)
以前も取り上げた「痩せ薬」。手前味噌ですが是非「流行の痩せ薬の捉え方は?」を一読ください!
一読されないヒト用にもう一度サラッとおさらいで、GLP-1とは簡単にいうと「やせ薬」のこと。
マンジャロが代表的商品となりますが、元々は糖尿病の治療薬で、強い食欲抑制効果があるため減量目的でも爆発的に普及しました。
なぜGLP-1がプロテイン不足を引き起こすのか?
GLP-1を使うと体重が落ちますが、減った体重の25〜40%が筋肉との事。
つまり脂肪だけが落ちるのではなく、筋肉も一緒に削られてしまう。
筋トレ愛好家したら「当たり前だ!カタボってるだけじゃねぇか!」とキレたくなりますが、
一般人にはその理屈は通用せず、
医師や栄養士が処方とセットで指導するのが「高タンパク食の徹底」。
少ない食事量で効率よくタンパク質を摂る必要があるため、プロテインパウダーが事実上の「医療処方品」として使われ始めたというのが原因との事。
これが意外と大規模
米国の調査機関KFFによると、米国成人の約12%(およそ3,100万人)が現在GLP-1を使用中です。東京都の人口の2倍以上の人が、いきなりプロテインを買いだした——しかも今までプロテインに縁のなかった人たちが。。。
さらに今後、数億人規模で広がる可能性があり、需要拡大はまだまだ始まったばかりとのこと。
楽して痩せたい思考の彼らのせいで「僕らのプロテインが値上がりしてる!」とビルダーたちが激怒してもおかしくない現状ですね・・・
牛乳は足りている。問題は「工場」
意外な真実:原料は足りている
ホエイプロテインの原料の牛乳は足りないのか?となると
世界の牛乳生産量は安定しています。
では何が問題なのかというと、その先の工程になります。
プロテインの主原料「ホエイ」は、
→チーズを作る時に出る液体から取り出し
→これを膜でろ過
→スプレードライ(噴霧乾燥)で粉にする
→ホエイプロテインの原料。
と流れます。
この膜ろ過とスプレードライの設備が、世界的に足りていないのです(現時点で)
工場新設には数年かかる
で現時点では世界の乳業大手が慌てて設備投資を始めたとのこと。
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Glanbia(アイルランド):ニューメキシコで新設備
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Tirlán(アイルランド):1億2,600万ユーロ投資
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Idaho Milk Products(米国):2億ドル投資
ただこの巨大設備の建設には数年かかり。新設備が本格稼働するのは早くて2026年後半、現実的には2027年以降と見られています。
特に足りないのが「WPI」
ホエイプロテインには大きく2種類あります。
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WPC(ホエイプロテインコンセントレート):一般的なグレード
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WPI(ホエイプロテインアイソレート):より純度が高い高級グレード
僕(勝村)のような乳糖不耐症の人間はWPCではお腹を壊してしまうので、より濾過されているWPIでないといけません、、、お金もかかりますが。。。
しかしながらGLP-1患者は「少量で高純度のタンパク」が必要という理由で、医療現場で推奨されるのはWPI。
ところがWPIを大量生産できるメーカーは世界的にもそんなに多くなく、まさかのいきなりの高需要でインフレを通り越し品切れ状態です。
最近やたらとWPIが手に入りにくいと感じていましたがこういう事だったんですね。

勝村目線

ここから勝村目線です。
今後数年の供給と価格はどうなる?
「プロテインが店頭から消える」というパニックは、おそらく起きないでしょう。WPIは要注意ですが。。。
理由として
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日本の輸入業者は調達先を欧州・オセアニアに分散できる
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大手メーカー(明治、森永など)は調達力があり供給を維持できる
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値上げを許容すれば、プロテイン自体は手に入る
ただし、WPIはもとより中小ブランドや特定フレーバーでは断続的な品切れは続く見込みです。
価格は落ち着くのか?
この先を考えると、こんなシナリオが想定されるのではないでしょうか(あくまで勝村本人の予想)
2026年中はもう少しの価格上昇と品薄状態
2027年あたりから2026年の水準で横ばい
先進国の肥満者の25%がGLP-1を使ってプロテインを推奨量摂取すると、2026年末までに世界で追加30億kgのホエイが必要になります。
これは新設備の増産分(数億kg程度)でも追いつかないとのこと。
つまり、「コロナ前のむっちゃ安いプロテインの時代」には戻らない可能性がかなり高いです。

実際は2022~2023年頃から既に上がり始めていました
実際はプロテイン価格はGLP-1ブーム以前から徐々に上がっていましたよね。特に影響の高そうなものを太字にしました。
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コロナ後の健康志向ブームで需要拡大
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ウクライナ侵攻による飼料・エネルギー高騰
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円安進行(110円台→150円台)
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中国の高タンパク食需要拡大
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乳業界の処理設備投資不足
上記の要因プラスGLP-1が追い打ちをかけた。
それが今回の急騰の原因です。
これからもプロテイン価格は上がると思っていた方が良い
上がらなくても下がることはないでしょう。
僕自身は2月にエクスプロージョンの乳糖除去プロテインを18kg購入しました。
注:宣伝推奨はしてません。
僕の場合18kgですと約1年以上はもってくれます。
インフレ時代では「安くなるのを待つ」ではなく「明日はもっと高くなる」と考えるのが基本です。
これからはインフレ時代に合ったプロテイン戦略が必要ではないでしょうか。