はじめに
中国発のAI型パーソナルトレーニングサービスBodyPark というものが3年程前から中国国内にて存在していたのをご存じでしょうか。
https://36kr.jp/203846/
そこから約3年が経過し久しぶりにBodyparkの記事を目にしたため、どうなってるいるのか調べた結果、中国ではAI型・オンライン型のパーソナルトレーニングが一定の支持を得ているとの事。。。
僕個人の考え、概念では結構驚きで改めて日本人の気質と中国との違いを感じる結果となりました。
本記事では、この中国で起きている変化を単純な「進化」や「脅威」として捉えるのではなく、日本でパーソナルトレーニングに携わってきた立場から、日本のパーソナル業界と比較しながら考えてみたいと思います。
以前の記事でも触れましたが、私は「日本のパーソナルトレーニングがAIに取って代わられる未来が来る」とは考えていません。
一方で、AIを活用しながらパーソナルトレーニングを行う時代はあるだろうとも感じています。
中国で起きている現象を整理することで、日本のパーソナル業界が今後何を大事にすべきかが、よりはっきり見えてくるかと思います。
中国のパーソナルトレーニング業界で起きていること
国によって違いがあり中国のパーソナルトレーニング業界には、以前から下記のような特徴的な傾向があったようです。
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トレーナーの入れ替わりが非常に激しい
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大手ジムの大量出店と撤退の繰り返し
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「人に付く」よりも価格や利便性が優先されやすい
中国は一見すると合理的な市場設計に見えますが、日本の業界とは「人」に対する価値観が違い、僕らが考えるパーソナルトレーニングという業種の本質とは相性が良いとは言えないのではないでしょうか。

なぜ中国ではAI型パーソナルが成立したのか
BodyParkのようなAI型サービスは、中国で「パーソナルトレーニングを壊した存在」というよりも、
すでに属人性が成立しにくかった市場において合理的な選択肢を選ぶしかなかった、、、
と見る方が実態に近いと感じています。
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トレーナーが定着しない(人の気質的なもの?)
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指導の質が均一化されやすい(合理的な考え)
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人に長期で任せる文化が育ちにくい(信用・信頼を大事にする日本人の方が珍しいのかも・・・)
こうした環境では、人に依存しないAIやオンラインの仕組みは非常に相性が良かった。
つまり
AIが人を置き換えたのではなく、人に依存しない環境が最適化されただけ
という構造なのではないでしょうか。
余談ですが昨年、中国人を対象とした24時間ジムに体験に行ったのですがあまりの日本のジムとの違いにむっちゃ驚きとある意味感動をしました笑
他にも多々あるのですが数例を挙げると
- トレーナーが勤務時間中ガチでひたすらトレーニングしている
- 掃除中に急にベンチに座りバナナを食べだす
- ウォーターサーバーの水をとなりのトイレの手洗いの水で足す
なかなかのカルチャーショックを受けました笑 その他もろもろありましたが明らかに日本との違いを感じましたね。。。
中国の事例をそのまま日本に当てはめてはいけない
この中国の事例、上記の僕の体験を見ても「日本もいずれAIに置き換わる」と考えるのは少し短絡的ですよね。
日本のパーソナルトレーニングは、
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トレーナーに長く任せる
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人との相性や信頼を重視する
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継続を前提とした関係性が築かれやすい
といった文化的な背景があります。同じ「パーソナルトレーニング」という言葉でも、前提条件というか根本が明らかに違います。それはトレーナー、クライアント双方にいえることです。
最後に|勝村目線

僕も長年パーソナルトレーナーとして活動させて頂いておりますので今まで中国人のクライアントも10名を超えます。
僕が担当させて頂いた中国の方々は皆日本に馴染んでおられ日本の文化、習慣も熟知されている方が殆どです。で、その中でも感じる日本人との違いが
- 日本人のクライアントはコツコツと積み重ねるのが得意。結果を急いだりせず地味なことにも理解がる
- 中国人のクライアントはメンタルの勢いとパワーはすごく感じるがコツコツと積み重ねるのが苦手。結果を急ぐ傾向。
あくまで僕個人の感じた事であります。
ただ僕が長年日本でこの仕事をしてきて強く感じているのは、パーソナルトレーニングは極めて属人性の強い業種だということです。
日本人は、
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誰に任せているのか
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誰の判断を信頼しているのか
ここが価値の中心になっている気がします。
属人性が強い業種は「拡大」と相性が悪い
パーソナルの価値は、
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トレーナーの経験
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判断基準
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人としての信頼
こうした積み重ねで日本は決まることが多く、そのため下記の
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店舗数を増やす
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人を大量に入れ替える
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マニュアルで均一化する
といった拡大型のモデルは、日本では構造的に噛み合いにくいと考えています。
※これは価格の高い・安いの話ではありません。一般的な家庭の方でも無理なく継続できる価格帯であっても、属人性は十分に成立します。価格が安くてもトレーナーとしての信用信頼がなければ継続は生み出せません。
中国の事例が教えてくれること
中国でAI型パーソナルが広がった背景は、属人性を積み上げる前提が市場として成立していなかった、もしくは毛頭なかった、という点にあります。
これは日本のトレーナーにとって「同じ道を辿る」という話ではなく、何に重点をおかなければならないかを逆に教えてくれる事例だと感じています。
パーソナルは「拡大」ではなく「深化」
日本ではすでに中国でのAIパーソナルを利用する層は24時間ジムに一人で通い、わからないところはYouTubeなどで自分で調べてトレーニングを行なうという形に変化している層だと考えます。
日本でのパーソナルトレーニングは、中国の考えの様に拡大していく仕事(パーソナルトレーニング)ではなく、深くなっていく仕事(パーソナルトレーニング)です。
トレーナーとしての技術・知識はもとより、人としての信用・信頼、判断の精度や引き出し多さが、「この人だから安心して任せれる」という関係性が生まれます。
決して十把一絡げの指導ではなく上記を大切にできるかどうかが、これからの日本のパーソナル業界で生き残れるかどうかを分けるポイントだと考えます。