人は何故トレーニングを行うのか?トレーニングの歴史を紐解く

女性がトレーニングを行う写真まずトレーニングとは何なのか、どこまでが「単なる運動」でどこからが「トレーニング」なのかをみていきます。まず運動とは体を動かす事を指します。広義でいうならばトレーニングも運動のひとつになります。

そしてトレーニングとは筋肉の適応を最大限に利用しトレーニング刺激に対する体の反応を利用し、筋肥大や筋力向上、運動能力向上を求める行為を指します。

体の組織では筋肉以外にも骨や靭帯、内臓など沢山の器官がありますが「トレーニング」という行為を頻繁に行なって体を急速に変化させれるのは筋肉が特に適応性の高い器官だからこそ行ないます。何故トレーニングを行わないといけないか?という疑問は上記のトレーニングの定義を理解すると納得できますよね。

答えはトレーニングは筋肉の適応を最大限に活かし刺激に対する反応を求める行為であり、筋肉は他の器官より適応能力が非常に高い器官だからです!そのトレーニングによる細かな効果として
最近ではボディメイクのように身体のラインを綺麗にしたい、スマートに魅せたい、お尻を引き上げたい、代謝を上げたい、健康で元気でいたい、体力を上げたい、など多くの目的を持ってトレーニングに勤しむケースが増えています。

トレーニングの歴史

最近流行り出してきたかのように思えるトレーニングの歴史はかなり古く、重量を用いた筋力トレーニングで最も古いとされている記録は古代エジプトで紀元前2500年頃といわれています。記録が残っているのが紀元前2500年ですので本来はもっと昔からトレーニングらしき事をおこなっていたのかもしれませんね。そして現在のダンベルの原型とされているハルテレス。ハルテレスの写真

これは古代ギリシャ展などでも見る事ができますので興味のある方は是非見にいってください。ちなみにダンベルの語源は古代ギリシャ時代に重たい鈴を重り変わりに使っていたことから「ダン(dumb)ベル(bell)」と名付けられました。bellは鈴ですがdunb(黙る)とはどういう事かというと鈴を挙げ下げすると音がうるさいので音の鳴る部分を取って使用していたことに由来します。

トレーニングの先がけ

比較的軽め(5kg程)のハルテレス以外で初めて重量感のあるダンベルが作られたとされる記録が今から180年近く前の1840年頃にフランスのトリエという怪力の男性が84kg程のダンベルを自作し自身で片手で持ち上げトレーニングを行っていたという記録が残っています。

ユージン・サンドウの写真今は本屋さんでも沢山見かけるトレーニング本ですが世界初のトレーニング本はユージン・サンドウの「サンドウの体力養成法」になります。プロセイン王国(現在のロシア連邦カリーニングラード)出身のユージン・サンドウはボディビルダーの先駆者でもあり世界初のボディビルコンテスト「グレート・コンペティション」を主催したとされています。シュワちゃん(アーノルド・シュワルツェネッガー)などの超有名ボディビルダーもこのユージン・サンドウを尊敬していたりします。

一方、日本では1938年に「怪力法」を著書した若木竹丸氏が最初のボディビルダーとされており機関車の車輪(200kg以上)をベンチプレスで押し上げたとされています。身長162cm体重69kgで上腕なんと51cm、胸囲は驚異の132cmと強烈な体形をされていた若木竹丸氏は1日10時間以上ぶっ通しでダンベルを上げ下げしていたという記録も残っています。今ではアスペルガーと思われてしまう程のトレーニング量ですね!

海外のボディビルはユージン・サンドウに始まりますが日本では若木竹丸氏が1952年福島県にて日本初のボディビル大会を開催。1950年代中半には第1次ボディビルブームが巻き起こったとされています。1956には日本の老舗団体のJFBBが第1回ボディビルコンテストを開催し1967年にはIFBB世界大会に初派遣。そのIFBBで初めてプロカードを取得したのが2003年の山岸秀匡氏。

ボディ系コンテスト新時代

ただボディビルコンテストだけでは「ムキムキ過ぎる」「ビルパン(ボディビル専用の競技用パンツ)を履くのが嫌だ!」などの理由により日本のボディ系コンテストブームは起こりづらくマニアックな競技となってました。

しかし2010年代に突入した頃から大きな変化が訪れます。

2012年のベストボディJAPAN、それと時を同じくしてメンズフィジークを各団体がこぞって主催。ムキムキのオッサンがビルパン履いてポージングをとるイメージが強かったボディ系コンテストが若者を中心に肉体美を競うカッコイイ競技へと変化を遂げた時期となりました。

男子もフィジーク以外にも様々な団体によるカテゴリーが出現し、女子もビキニを主体とする筋量の多さよりも綺麗なボディラインを競い合うカテゴリーが多様に出来上がった時期となりました。

それにより中高年は今まで通り3種の神器(ジム、プール、スタジオ)を兼ね備えたフィットネスクラブ、若い競技者は3種の神器を兼ね備えたフィットネスクラブよりもトレーニングジムオンリーの24時間ジムで黙々とトレーニングに勤しむといった姿が目立ち始めました。ジムでトレーニングをする女性の写真

競技者とドーピングの懸念

ドーピング(禁止薬物使用)は1960年代から存在していたといわれておりボディ系コンテスト競技に関わらずプロスポーツ競技やオリンピック等でも度々問題になっている出来事です。何故ドーピングがいけないかは言わずもがな公平性が保たれないのと健康上の被害が大きいという事です。一般に若い世代が競技を行なうようになった近年は若い年代がこういった健康上の被害をあまり深く考えずに使用するという危険な流れになってきています。

それ以上に禁止されているものを使用する時点で人として失格なのですが、、、人に勝ちたいやSNSなどで注目を浴びたいという思いが歪んだ世界へと足を踏み入れさせている現状です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ユージン・サンドウ、若木竹丸氏の時代から近年のボディ系コンテストまでを見ていきましたが昔も今も変わらないのは筋肉は努力よって得られ、美しく機能的で魅力的という事ではないでしょうか。決してお金では買えずストイックな人間がストイックな生活を継続して行う事によってやっと得られる肉体美。人間がトレーニングを行うのはそんな尊いものを得る為に努力してトレーニングを行うんですね。