昨今のパーソナルトレーニングでは呼吸法がなおざりにされているように感じます。今回はそのトレーニング時の呼吸法について記事にしていきます。トレーニング上級者だけでなくトレーニングを始められたばかりのひと、いつも肩に力が入ってしまうひと、血圧が高くトレーニングに不安を感じているひとなどは是非ご一読ください!
まずは基本から
一般的にまずトレーニング動作としてダンベルやバーベルなどの負荷を挙上する時(ポジティブ動作)は息を吐く。逆に降ろす時(ネガティブ動作)は息を吸う。という呼吸法が基本となります。
ベースは上記になるのですが動作中は呼吸を止めるフェーズ(局面)があってはダメなのか?というところも疑問になりますよね。
ジムなどで息を止めようとするクライアントさんに「止めないでぇ~、止めないでぇ~」と呪文のように囁かれている現場を何度も目撃したことがあります。
そのクライアントさんからすると息を止めることによって力が入りやすくなるから息を止めて行っているのですね。
詳しく説明すると
レジスタンストレーニング中、最大挙上重量をあげる場合や、動作がきつくなる時に息を止める(喉の声門をとじる)と腹部のインナーだけでなくアウターの筋群も動員されやすくなります。
さらに詳しくみていくと、大きく吸った息を腹腔で止めることにより腹腔内圧があがり腹部が安定しやすくなるからです。(ブレイシング)しかしこの状態はスティッキングポイント(動作で一番挙上しにくいポイント)で1~2秒くらいなら良いのですが(高血圧などの方は除く)終始息を止めて行うと血圧の上昇や静脈環流の低下から気を失ったりする可能性が出てきます。そこまでいかなくてもめまいなどが生じる場合があります。
そういった意味では動作中の呼吸は非常に大切で高重量を扱う場合でもほんの一瞬、ブレイシングを行って体幹を安定させるにとどまるべきでしょう。
では一つの動作では吸うのと吐くのとはどうすれば良いのか?
一般的にはポジティブ動作(アームカールならあげる方)は吐く、ネガティブ動作(アームカールなら下げる方)は吸う。
※背中など胸郭を開く動作は逆の方が筋を収縮しやすい
というのが基本です。
さらにつっこんで何故、この吐くと吸う順序なのか!?
息を吐くとこれも腹部の筋群を安定しやすくなり動作中に体幹を安定しやすくなりそれによって無駄な肩の力も抜けやすくなります。
息を吐く事によって体幹を安定させる・・・そう、一時流行ったドローイン。ただドローインでは小さな力を出す時に安定はさせやすいですが高重量で行うトレーニングにはブレイシングより安定力が欠けます。高重量でトレーニングを行う時にはスティッキングポイントでは一瞬息が止まる局面(ブレイシングでの体幹安定)を作っても良いかと考えます。
※ドローインだけでなくブレイシングの両方をうまく使い分けるのが理想だと僕は考えます。
ひとつの呼吸法でも上記の様に理屈があります。
最後に
「なんとなく~」で行うより理解して行った方がトレーニングを行う上では良いですね。特に上半身の種目など動作は肩から力が流れるのではなくしっかりとブレイシングを決めお腹から力が流れるようにしましょう!冒頭の肩に力が入りやすいひとなどはお腹からの力の流れは必須です!
血圧が高めのひとはブレイシングに頼り過ぎず挙上重量を落してワンレップ毎に吸う、吐くをしっかり行ってください。
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執筆者情報:「執筆者不明」の記事が多いインターネットの世界ですが、真実を伝える事を重要視する加圧&ボディメイクスタジオKは、執筆者の情報も明確にしています。 この記事は、下記紹介の勝村憲治が作成しております。 情報の扱いが曖昧なサイトが非常に多く、無責任な内容も多々見受けられます(あくまで私見となります) 。情報を発信する側にしても受け取る側にしても正確な内容か、その記事は信頼できるか、そのような点もパーソナルトレーニングジム選びの参考になさってください。 当サイトはSSL(https://~)の導入による情報の暗号化、執筆者情報公開などの体制を整え、常に読者やクライアント目線での情報を提供しております。勝村憲治(カツムラケンジ) その後2014年より南海難波駅徒歩1分の立地にて当施設「加圧&ボディメイクスタジオK」を運営。 運動初心者から機能的なトレーニングまで幅広く行い食生活やメンタルサポートなども得意とする。 ◆保有資格 ◆コンテスト等 ◆2018,2020,スカイオーシャンモデル |